人口減少時代の地域再生戦略 1― 公共サービスの新しいかたち

日々の生活の中で、少子高齢化や人口減少の話題は新聞やテレビなどをとおして常に目や耳にしています。漠然とした不安を感じますが、それを「我がこと」と受けとめている方がどれだけいるかと考えてしまいます。私自身、「この先、日本はどうなるのだろう?」と不安に感じながら、今の生活がこれからも続いていくような気がしています。今の「当たり前の生活」が、これからも続いてほしい、と期待しているのかもしれません。少子高齢化や人口減少の問題を、実感として肌で感じていない自分がいます。多くの人が、私のように「当たり前の生活」の継続を期待しているのかもしれません。しかし、少子高齢化と人口減少は遠い未来の話ではありません。静かに、しかし確実に進行しています。

私たちは今、「当たり前の生活」の中にいます。朝起きて、仕事に向かい、家族と食卓を囲む。水道が流れ、電気が灯り、子どもたちは学校へ通う。そのすべてが、まるで空気のように自然で、疑うことなく続いていくものだと思ってしまう。

けれど、その「当たり前」は、ある日突然ポキンと折れることがあります。

それはまるで、昨日まで元気に働いていた人が、今日突然、救急車で搬送されるようなもの。周囲は驚きます。「あんなに元気だったのに」と。しかし、本人の体内では、ずっと前から病の兆候が静かに進行していたのです。気づかないだけで、準備は着々と進んでいた。

地域社会も同じです。

少子高齢化、人口減少、税収の低下——これらは、目に見える「発症」ではなく、静かに進行する「予兆」です。今はまだ、生活は回っています。公共サービスも機能しています。でも、気づかないうちに、崩れの準備は始まっているのです。

だからこそ、今、私たちは「生活の健康診断」を始めなければなりません。

制度の見直し、地域のつながりの再構築、若者の定着、支え合いの仕組みづくり——これらは、生活の免疫力を高める予防策です。私はNPO活動を通じて、少しでもこの地域の「健康」を守りたいと思っています。今の生活レベルを維持するために、静かに進行する変化に目を凝らし、手を打つ。それが私の希望であり、使命と思っています。 「昔はこんなじゃなかった」と言う日が来ないように——今、私たちは未来のための準備を始める時に直面していると思っても早すぎることはありません。南海トラフ地震や富士山噴火は必ず起きますが、いつ起こるかは専門家でもわかりません。しかし、私たちが生活する県北地区の人口が10年後、20年後には確実に、驚くほど減少することは確実にわかっています。「昔はこんなじゃなかった」と言う日が来ないように、今から準備を始めなければなりません。行政や政治家に頼らず、自分自身から…。

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